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ふくらむもの





ぺったん、ぺったん

もみもみもみ

鏡の前で、少女は一人、揉みしだく。

「…むー…」

ぐにぐに、ぐにぐに

もにもにもに

「んっ…ふっ…」

長い時間を掛けて揉んだせいか、周りの肉は薄い朱に染まっている。

浴場の中故に一糸纏わぬその姿は、見るものが目を逸らせぬ程に扇情的な姿をしていた。

湯気に彩られた腰回り。

先端から雫を滴らせる翼。

嘗めるように泡が伝う足。

そして…

「…むぅ…」

なだらかな起伏すらない、胸元の大平原。

「おーい、まだ上がらないのか?」

「…今上がるー!!待ってて!!」

大きく返事をして、少し冷えた体を温める為にざぶり、と湯船に飛び込む。

「…何で、大きくならないんだろ…はぁ」

古今東西、少女達の頭を悩ませる問題がまた一つ、零れて浴場に響き渡った。




入れ違いに風呂場へ向かった店主を見送って、頭からバスタオルを被る。

水気を吸って重くなった髪を確りと拭いながら、名無しの妖怪は考えていた。

どうしてこうも、胸が大きくならないのか。

妖怪とは、精神に大きく依る存在。

姿形をその心に委ねる以上、強く願えば身体にも何かしらの変化はある筈。

そう考えて、ただひたすらに「大きくなれ」と念じながら自分の胸を揉みしだいてきた。

ちなみに揉む、というのは以前遊びに来た兎から聞いた話である。

本人曰く、「かなり長生きしてきたが、実際に大きくなった奴も何人か居たウサ。本当だウサ」との事なので、試してみたのだが、一向に膨らむ気配は無い。

精精揉んだ直後に軽く腫れる位で、直ぐに元に戻ってしまう。

とここで、熱が引いてきたのか鳥肌が立ってしまった。

考えを切り上げて、奥の鏡台へと向かう。

鏡台の前で髪を整えて、服を一式着込んだあと、ふと目についた、炬燵の上の蜜柑。

そー、っと手を伸ばして、二つ掴み取ると、服の中に仕舞い込む。

「うひゃっ…冷た…」

胸に押し当てて、赤くなった先端に摺り付けてみる。

「ふぅ…ひんやりして気持ちいいな…」

そうして出来上がる、胸元の一対の丘。

「大きくなくても、これぐらいあれば良いのにな…」

「何が大きいって?」

「うひゃぁっ!?」

「…そんなに驚く事かい?」

「そ、そうじゃないんだけど…うう…」

「?…何か悩みが有るなら、聴こうか?」

「うぇ?」

「いやなに、誰かに要らぬ嘘を吹き込まれたんじゃあないかと思ってね」

「う、嘘?」

「この前てゐ…小さな背丈の妖怪兎が来ただろう?」

「う、うん」

「あの娘…と言うにはいささか年上だが、嘘つきで有名なのさ、あの娘は」

「そ、そうだったの!?」

「ああ、だから気になったものでね。で、どんな内容だったんだい?」

「う、うん…えーと、ね…」

斯く斯く云々。

「胸の大きさ…ねぇ…」

「うぅ…笑わないでよ…」

「まぁ、女性共通の悩みではあるしね…」

「で、どうなの?」

「うん、嘘だね」

「がーん!!」

「というか、むしろ小さくなるよ。揉んだ分だけ」

「ががーん!!」

「一々言わなくても…」

「ウソ…嘘…?」

「少し考えれば当然だろうな。体を動かせば、脂肪は燃えるだろうに」

「揉んだだけでも?」

「ああ、タダでさえ殆どが脂肪なんだ。続けていればそのうち無くな」

「え、ど、どどっ、どうすれあばばば!!」

「うーん…こういう事は女性のほうが詳しいと思うが…」

「むー…」

「…元が脂肪なんだし、別の所から寄せてくるとか?」

「それだ!!」

「ただ…」

「ふぇ?」

「寄せるだけのモノがあるかどうか」

「そぉい!!」

ごすっ、という音と共に彼の額に命中する深紅の林檎。

「痛っ、や、やめ」

「れでぃに向けて失礼な!!むきゃー!!」

げしげしげしっ

「わ、悪かった、ストップストップ」

足蹴にされるのは嫌だったのか、慌てて宥め賺す店主。

「ゴメンなさいは?」

「…ご、ゴメンなさい…」

「むふー。よろしいっ」

「はぁ…今日はもう遅いから、寝て行くといい。布団を敷いて置こう」

「はーいっ」

そう言って居間の奥へと歩いていく彼を見つめながら、彼女はふと、嘘つき兎の話を思い出す。

「…よしっ」

なぜか意気込んだ様子を見せると、奥の部屋へと駆けていった。





ぱちり。

草木も眠る丑三つ時。

彼女はするりと布団を這い出し、部屋の襖を開く。

開けた先に眠っているのは、穏やかな寝息を立てる、銀髪の青年。

彼が寝返りを打ったのを見計らうと、彼を起こさぬように、静かに隣へ潜り込んだ。

「ん、しょっ…と…」

布団の中でゆっくりと彼の手を掴むと、そっと自分の胸に押し当てて、動かし始めた。

「…ん…ふっ…くうっ、うん…」

むに、むに

柔らかな音が聞こえるほどに、彼女は彼の手を動かしていた。

『揉むときは、自分の好きな相手に揉んでもらうと効果テキメンウサよ』

兎の言葉を思い出しながら、自分の犯している行為に頬を赤らめる。

「りんの、すけぇ…、もっとぉ…」

彼は答えない。

「もっと…してぇ…!!」

ごろりっ

「!!」

唐突に現れた、彼の顔。

「んん…すー…」

「…ふぅ…」

気恥ずかしくなったのか、胸から手を引き剥がすと、腕を抱いたまま彼の胸元に顔を埋める。

「…おっきくなりたいな…りんのすけがすきなおおきさに…」

彼が伸ばした片腕を引き寄せると、腕枕の形にして、瞼を閉じた。

「…おやすみ…よぷ…」

声に反応するように、もう片方の腕が翼ごと、彼女を抱き寄せる。

朝の日差しが空を包むまで、静かな寝息だけがただ、部屋に響いていた。





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  • Date : 2010-11-01 (Mon)
  • Category : SS
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