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18

あしたげんきになあれ。(6)

これで、ラストです。

ここまで非常にお待たせしました。

それでは、どうぞ。






夕日の中を、魔理沙が此方に向けて駆け抜けて来る。

紙で出来た、大勢の動物達を引き連れて。

傍らに立つ店主が、声を掛ける。
「お帰り、魔理沙。捜し物は見つかったかい?」

「うん!!ほら、こんなにたくさん!!」

そう言って拡げた風呂敷包みには、溢れんばかりの茸の山。

大喜びの魔理沙を見ながら、私は気になっていた事を彼に訊ねた。

「森近さん。どうしてあれ程落ち着いて居られたのですか?」

「実を言うと、それほど心配はしていなかったんだ」
「え・・・?」

「魔理沙しか知らない店の抜け道が使われた、と店にかけてある魔法に反応が有ったものでね。この子が店に来たことは、あの時点で判っていたんだよ。まさか、森の中に入るとは思わなかったが」
「ならなぜ、その時に・・・」
「何時もなら、店の中の道具をひっくり返して遊んでいるからね。もちろん、危険な物等を置いては居ないが」
「・・・」
「ところが話に聞き入っている間に、魔理沙は既に森の中。気付いたのは丁度、女中さんが部屋に来た時さ。君がこの子を捜すというから、必要な物を揃える間に香霖堂へと先に向かって貰った、という訳さ」
「その必要な物が、それだったんですか?」
彼の目の前には、半透明に透き通った球体型の魔法陣と、その中心に浮かぶ、魔理沙が寺子屋に持ってきていた落書き帳。

「使われた道具には、その持ち主の想いが宿るからね。それが極限まで高まった存在が憑喪神とも言えるが、この陣は道具に宿った使い手の想いを、形に変える手助けをする術なのさ。」
その証拠に、と落書き帳のページを開いて見せられる。
「あーーーー!!えがない!!!」

そこに在ったのは、何も描かれていない白紙のページだけ。
「魔理沙が描いた絵の動物達に、「魔理沙をここまで連れてきて」って、お願いしたんだよ。」
「そっかーーー。みんな、ありがとう!!!」
周りの動物たちが、一斉に声を上げた。

「なら、場所をどうやって…」
「あの子が持って行った傘だよ」

そう言うと彼は、一羽の鳥から和傘を受け取った。
「自作した道具には、こうして焼き印を捺してあるんだが、無くした時のために居場所を捜せる様、式を打って在るんだ」

「・・・理由が有ったのは解りました。ですがそれだけでは、こんな・・・」
「こんな子供を、一人にしても良い理由にはならない、かい?それは、大人の思い違いじゃあ無いのかな」
「・・・どういう事ですか?」

彼は魔理沙に問う。

「魔理沙。どうしてあの場所に居たんだい?」

「えっとね、けーねせんせいに、おしえてもらった!!みちにまよったら、みずのながれてるほうにいけって!!」

そう聞いた彼は、嬉しそうに
「ほら、この子は君の授業で聞いた内容を、しっかりと実践して見せたんだ。一見弱い存在に思えるかも知れないが、子供というのは案外しっかりしている物だよ。それこそ、大人が顔負けする程にね」

魔理沙が誇らしげに胸を張る。

「もっとも、泣きベソをかく寸前だった用だがね」

途端に笑顔が崩れた魔理沙は、違うもん違うもん等と喚きながら、彼の身体をポカポカ叩きだした。

その光景を見ていると、何だか彼の事が羨ましく感じた。

子供だからといって、その全てを子供扱いしない。

彼の様な接し方を、私も見習ってみるべきかもしれない。

目の前で互いの頬を引っ張り合う二人に声を掛けた。
「そろそろ帰りましょう。皆心配したんですから」
「うん!!おかあさんに、キノコたべてもらうんだ!!」
そう言われて、差し出された手を取る。

「こーりんも、いっしょ!!」
苦笑しながら、彼も握り返した。






夕焼け空に伸びる、一本の虹。



真っ白なその橋は、帰りを待つ者の元へと、真っ直ぐに。



その上を、三人一緒に、手を繋いで。



大好きな家族の所へ、ゆっくりと歩む。



大切な人が、元気になれる様に。



三つの影を、夕日と、大小様々な生き物達が、静かに見守っていた。





「おかあさーん!!あーしたげんきになーあれ!!」





おしまい。



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  • Date : 2010-05-18 (Tue)
  • Category : SS
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